ごあいさつ
これまで15年ほど学生相談に携わってきました。大学生(大学院生)は、小中高校時代に比べ様々な経験をする機会も多く、またその後の進路と向き合う機会も増えるため、学生相談室に来られる方もたくさんいらっしゃいます。卒業や退学に伴い、相談室の利用は終了となってしまいますが、その後もカウンセリングを必要とされる方が一定数いらっしゃいます。しかし、民間のカウンセリングルームは料金が高いところも多く、利用をためらう方が少なくありません。しかしながら本来、これから先どう生きていくか、想いをめぐらせたりする必要のある若い方たちにこそカウンセリングをもっと気軽に利用してほしい。こうした課題を何とか解決したいという想いから、カウンセリングルーム「Pokke」の開室に至りました。
私はカウンセラーの仕事を、森深くの山小屋で木こりなどをしながら生活している人にイメージを重ねています。森の奥にいると、ケガを負っていたり疲れ果ててしまった旅人に出会うことがあります。まずはケガや疲れを癒していただくために山小屋の中に案内します。少し回復してきたところで、ここまでの道のりをゆっくりお伺いし、小屋の周りを一緒に散策したりしながら、今後どう進んでいきたいかも話し合ったりしてきます。しばらくして「ここから先はもう一人で大丈夫」となったら、旅立つところを見送っていく…。山小屋のような“日常から離れた静かな場所”で、ゆっくりとこれまでの歩みを振り返り、この先の進み方を一緒に考えるお手伝いができたらと願っております。
(※若い世代の方が利用しやすいようにと開室しておりますが、特に対象年齢を限定していないので、「ここでカウンセリング受けてみたい」と思った方はどなたでもお申込みいただけたらと思っております)。